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6.田中角栄氏に関する感想を追加しておこう

 投稿者:不動明王  投稿日:2003年12月17日(水)00時03分37秒
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   角栄氏に関する想い出は幾ら語っても尽きない。ただ当方は出版された多くの本は購入はしたが多忙で殆ど読んでいない。多くは新聞や雑誌などの情報でしかない。後はテレビなどを通した個人的感触、観察、洞察だ。表情を見ればある程度心の奥底まで分かると言うものだ。彼をして天才ならしめた最大の原因は矢張り、虐げられた環境、劣等感、負けず嫌いの挑戦意欲から必死に立ち上がり克服し這い上がろうとする不屈の精神力であったことは間違いはないだろう。

 角栄氏が大変な勉強家であり、また努力家であったことも案外知られていない。枕元には沢山の資料を積み上げ、ある時には徹夜で必死にも読破していたようだし、六法全書などの記憶力抜群に暗記していたようだ。某総理のように、報告は二枚でまとめてくれ、それ以上は読まない、読めない、理解できないと言うのとは雲泥の差だ。よく「分かったの角さん」とも言われ、人の話を充分に聴かなかったのが傍若無人に受け取られていくのであろう。

 角栄氏が大変などもりであったと言うことも共感できるものだ。彼の場合はせっかち的な言動がもたらしたものであろう。余りにも早口であることが災いしたのであろう。盟友の大平氏との対談でも、1時間の内、角栄氏が50分間ほど話して、残りの10分で大平氏がまとめて話すと言うほどであったようだ。積極的な角栄氏と、受け身の大平氏とは、凹凸の関係で大変ウマが合ったと言うことだろう。似たもの同士では互いに高めもするが、衝突、対立し、最後は離反しやすいが、角栄氏と大平氏とは実に芸術的コンビであったようだ。

 ところで、英雄と豪傑があるが、両者は似ているようで大きく異なるものだ。もっとも両方を併せ持った者もいることは確かだ。そして何れも天下の大物と言われるには、人生の若いときに苦難、苦労を必死に背負ってきた経験が必要不可欠と言えよう。その数少ない英雄と豪傑、そして人生の苦難の体験者であった人物が、百年に一度の田中角栄氏であったと言えよう。英雄と豪傑の区別は一体何処で見るのであろうか。よく「英雄は色を好み、豪傑は酒を好む」と言われるが正にその通りであろう。即ち、英雄は女性を好み、しかもたった一人の女性を真剣に愛すると言うことだ。豪傑の女性の愛した方は、大勢の女性を相手にし、しかも酒を優先する余り、どうしても酒の力を借りたもので、女性への対応がちゃらんぽらんになりやすい。また英雄の女性観は、美人からよりもブスからも愛されると言うことだろう。ブスからも愛されると言うことは、顔の形よりも、心に親近感が持たれると言うことだろう。角栄氏を観察していると、実に英雄的な女性への接し方、そして酒を好む豪傑型であり、正に英雄と豪傑の両方を併せ持った人物と言えよう。

 なお、歴史的に見ると、源義経は静御前一人を愛した英雄と言えるし、源頼朝は酒を好み女性には節操の無かった点で、豪傑と言えようか。角栄氏も芸者関係で女性問題が皆無とは言えなかったが、離婚するまでもなく、一人の夫人を一生妻として行った点も、英雄的心情を彷彿とさせるものだ。ハナ夫人は角栄氏とも言える歴史的にも希代の超大物にとっては、大変失礼な言い方をすれば、政治家の妻には相応しくない甚だ見窄らしい粗末なものであったろう。そこは真紀子氏が母親の代わりを難なく勤めたとも言えよう。政治の表舞台に妻が登場する機会が余りにも少なかったことを見ても、角栄氏が如何に家庭的で英雄的で女性思いであったかを窺わせるものだろう。なお、角栄氏の健康を害した最大の原因は実に、強い酒にあったと言えよう。酒を節制しておれば、健康を始め政治力も安泰であったと悔やまれるものだ。
 

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